ゲンさんの浅く広い日々

映画、音楽、小説などのレビューや、手作りのアクセサリーの紹介を浅く広く紹介していきます。

2008年

03月29日

(土曜日)

阪急電車

阪急電車阪急電車
(2008/01)
有川 浩

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いやぁ〜、まいった。完全に電車オタク系の本だと勘違いしておりました。実際は阪急電車今津線という片道15分のローカル線を舞台にした短編連作。

主人公はOLだったり女子高生だったり大学生だったりおばさんだったりとバリエーション豊富で8つの駅区間中、いやいや、それはないやろ〜とおもわずツッコんでしまうような、ベッタベタの恋愛モノとか、彼氏との別れるかどうかで悩んでいる女の子の心情とか、そんなちょっとしたドラマが楽しめる。

各短編は、基本的にどの話もこれといって特別おもしろいといったものはないのだが、各駅の登場人物が微妙にリンクしていたり、また主人公になったりと、前回の話の続きを他の短編の中で知ることができて、まったく飽きることなく読み進めることができた。

また、この付近にお住まいの方々はみんなそうだろうけど、自分の住んでいる土地やいつも通っている駅なんかが登場するとけっこうテンション上がります。阪急電車、久しぶりに乗ってみたいかも!でも基本的には移動はJR。ええ、ゴミゴミしてます。

2008年

03月25日

(火曜日)

扉は閉ざされたまま

扉は閉ざされたまま (祥伝社文庫 い 17-1)扉は閉ざされたまま (祥伝社文庫 い 17-1)
(2008/02/08)
石持 浅海

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同窓会中に事故死にみせかけて後輩を殺害した主人公。ある理由から現場に他の人間を近づけないように巧みな心理状況を作り上げるが、その状況に疑問を抱いたヒロインによって少しずつ切り崩されていくという展開。

死体を見つけて、誰がどうやって殺したのか?というような心理ものではなくて、部屋から出てこない友達に疑問も持ち出した他の友人たちを、いかに不自然ではない理由で部屋に近づけさせないかという新しいタイプのミステリー。

「このミステリーがすごい」2位というだけあって、設定は非常に面白かった。だけど、その他がなんかとても荒い印象。殺人に至る動機についても、んん?マジで?そんな理由ですか??と思ってしまうし、なんといっても登場人物に魅力がなさすぎる!それぞれに特徴がるにも関わらずなんかそれを全然いかしきれていないような感じ。会話もなんか妙に芝居的というか、リアリティにかける感じだった・・・そのへんがうまかったら1位も狙えたんではないかと思う惜しい作品。

2008年

03月19日

(水曜日)

千年の祈り

千年の祈り (Shinchosha CREST BOOKS)千年の祈り (Shinchosha CREST BOOKS)
(2007/07)
イーユン・リー

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全米で高い評価を受け、新人ながらフランク・オコナー賞、ヘミングウェイ賞など、賞を総なめにした脅威の短編集にして処女作。

とても新人とは思えない技量で、現代中国を10人の主人公を通して映し出していく。国が違えば文化も違うとはいえ、同じアジアでここまでいろいろなもの、人の考え方とかさえ違うものなのかと、中国という国にどこか異質ともいえる雰囲気すら感じさせられた。

登場人物の何人かはアメリカに対してなんとなく希望のようなものを抱いている。どこか古い慣習が今もなお残っているような国からみて、アメリカという国はそんなにも輝いてみえるものなのだろうか。なんか田舎に住んでる人が東京に憧れて上京するみたいに思えた。って日本もちょっと前までアメリカに対して強い憧れのようなものを抱いていましたが・・・

どの短編も、主人公たちのいままでの人生を思い描けるように深く、とても印象に残るものばかり。お世辞にもあっさりすっきりした作品とは言いがたいけど、読む価値は十分にある傑作短編集だと思う。

2008年

03月18日

(火曜日)

鹿男あをによし

鹿男あをによし鹿男あをによし
(2007/04)
万城目 学

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奈良を舞台にした青春ファンタジー。女子高に赴任してきた主人公が、話す鹿に世界の運命を託されるという、本の表紙からは想像もできない予想外にスケールのデカイ話。

雌鹿がオッサンの声で話したり、古代史の引用だったり、かなり奇抜な設定ながらも、それをうまいことまとめているところにこの作家のすごさを感じた。奈良が舞台にも関わらず、誰も方言で話していないが、むしろ標準語であることが、逆に世界観をきれいにまとめている感じさえする。

奈良の名所や、土地に関連する古代史などが物語に絡んでくるが、小難しい感じは一切せず、逆に純粋に土地や神話などにも興味を持つことが出来る。基本的に奈良に詳しい人や行ったことがある人はニヤリな単語が飛び出しまくりだが、行ったことのない人にも容易にシーンが想い描ける文章力もさすが。

登場人物もみな個性的で、かつ主要人物の多くには「リチャード」やら「マドンナ」やらのあだ名がついているので人物をが非常に覚えやすい。名前が覚えられず、物語後半でやっと「あっ、おまえがおまえね」みたいなことにはまずならないので、サクサクと読み進んでいけるのもマル。

個人的に奈良には何度か行ったことあったけど、この小説を読み終えた後にはなぜかまた行ってみたくなってきた。鹿にもポッキーあげてみたい。いや、さすがにこれは怒られるかな。

2008年

03月13日

(木曜日)

それでもボクはやってない

それでもボクはやってない スタンダード・エディションそれでもボクはやってない スタンダード・エディション
(2007/08/10)
加瀬亮;瀬戸朝香;山本耕史;もたいまさこ;役所広司

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痴漢の冤罪事件をとおして、日本の警察や裁判制度のあり方を問う社会派ムービー。

普段、何気なく利用している電車にこんな恐ろしい事件に巻き込まれてしまう可能性が紛れ込んでいたとわっ!!もう、怖くて電車に乗れません。勘弁してください。女性専用車両をもっと増やしてください。そして、女性の方はどうかそちらに乗ってください。

と、思わずにはいられない衝撃作品!

「この人、痴漢です」と言われてしまった時点でほぼ負け確定!有罪率99.9%!こいつぁ、たまらん。

絶対にやってないから、裁判になっても絶対に無罪を勝ち取れる、と思ったら大間違え!裁判は「有罪である」という前提で行われていてる。裁判所は集められた証拠を並べて、なんとなく有罪か無罪かを決める場所なのだ。

「被害者の証言が絶対」の痴漢事件。この映画を見終わった後、もし、自分なら裁判まで持ち込むかを考えてしまった。もしかしたら、おとなしく金を払って示談に持ち込んでしまうかもしれない・・・

2008年

03月03日

(月曜日)

ただ、君を愛してる

ただ、君を愛してる スタンダード・エディションただ、君を愛してる スタンダード・エディション
(2007/03/16)
玉木宏、宮崎あおい 他

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ただ、宮崎あおいちゃんが出てたから観ただけなのに、こんなに感動するなんてぇ〜!!と、とってもお得な気分になった映画です。

物語前半は主人公2人のやりとりに終始ニヤニヤしていたんですが、ラストはかなりの切なさっぷりでした。ラストの個展の場面では今までの2人の会話や流れなんかが全て詰まっていて、涙腺ゆるい人は確実に泣いてしまいますね。爆泣きです。

地味キャラのはずなのに男前すぎる主人公だったり、強引な展開には正直ちょっと無理は感じましたが、玉木宏と宮崎あおいの演技はそれらをそこまで感じさせないくらいよかったです。まあ、なんにせよ、そういう細かいとこをつっこまないで純粋な気持ちで見ると、とてもあおいちゃんはかわいかったです。ん?いや、違う。とてもいい映画でした。

この映画は、はっきりいって話の展開はよめよめです。よめよめですが、ちょっとした伏線だったり、言葉の意味がわかったとき、あなたの涙腺の保障はできませんね!

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