ゲンさんの浅く広い日々

映画、音楽、小説などのレビューや、手作りのアクセサリーの紹介を浅く広く紹介していきます。

2008年

07月28日

(月曜日)

有頂天家族

有頂天家族有頂天家族
(2007/09/25)
森見 登美彦

商品詳細を見る


2008年度、本屋大賞の3位作品です。

主人公が狸の兄弟ということで勝手に「平成狸合戦ぽんぽこ」を想像していましたが、キャラの魅力では完全にこの作品のほうがダントツに上でした。

現代の京都をを動き回る狸の行動がとにかく阿呆で人間っぽくて、でもやっぱり動物っぽくて、もう超ラブリーです!ストーリーは連作短編ですが後になればなるほど面白さは増していきます。森見作品はだいたい読みましたが個人的にはこれが一番好きです。いつものストーカーくされ京大生は出てきませんが笑いのポイントはしっかり押さえてきています。抜かりなしです。

森見登美彦独特のファンタジーですが中毒性は極めて高いです!その不思議な世界観に引きずり込まれる事間違いなしの良作でした。

2008年

07月28日

(月曜日)

サクリファイス

サクリファイスサクリファイス
(2007/08)
近藤 史恵

商品詳細を見る


2008年度、本屋大賞2位作品です。

サクリファイスとは「犠牲」という意味。団体スポーツの世界では必ずエースとそれをサポートする存在がいます。自転車ロードレースの世界ではそれが顕著なようで、チームのエースを勝たせる為にアシストはサポートを義務づけられているスポーツだそうです。自分がいい順位でフィニッシュすることが重要ではなく、あくまでもチームが勝つことが重要であるロードレース。エースがいい順位で終われるためにはギリギリまで風よけとして前に付いたりもします。

日本でははっきり言ってマイナースポーツなので、ロードレースを見た事はほとんどないですし、たとえ深夜にテレビでやっていたとしても見る事はありませんでしたが、この小説を読んだ後には間違いなくテレビ欄を探す事になるでしょう(笑)

ロードレースさながらに作品のほうもスラスラと流れるように読み進んでいけます。スポーツ小説はあまり読んだことがありませんでしたが、かなり面白かったです。ただ、ミステリーとしては正直微妙なところでした。

2008年

07月28日

(月曜日)

ゴールデンスランバー

ゴールデンスランバーゴールデンスランバー
(2007/11/29)
伊坂 幸太郎

商品詳細を見る


2008年度の本屋大賞を1〜3位まで一気読みしてみました。

今年、1位に選ばれたのが伊坂幸太郎の「ゴールデンスランバー」です。

首相暗殺の疑いをかけられた主人公が、国家レベルの陰謀から逃げまくるっていう逃亡劇なんですが、伊坂作品らしいテンポの良さや、伏線の張り方なんかはあいかわらず見事でした。

物語は、首相暗殺事件をテレビで伝えられるところから始まりますが、メディアは容疑者が特定されると、いかにこの人物が犯罪を犯しそうであるかを熱心に伝え始めます。もう、なんかわからんけど犯人はおまえしかおらんはずや!っていうか、おまえでええやないか〜!!って感じで外堀から犯人に仕立て上げられていく様が妙にリアルで怖かったです。

完全に犯人扱いの主人公、それでも絶対にこいつはやってないと信じて陰ながら逃亡の手助けをしてくれる仲間たち。ぶっちゃけ、そんなやつらおらんやろーと思ってしまいましたが、それもまた伊坂ワールドということで良しとします。

ラストの評価がかなり分かれている作品のようですが、個人的にはあれでよかったんではないかと思いました。それよりも、キルオ?あっちのほうがいらないでしょ?

2008年

03月29日

(土曜日)

阪急電車

阪急電車阪急電車
(2008/01)
有川 浩

商品詳細を見る


いやぁ〜、まいった。完全に電車オタク系の本だと勘違いしておりました。実際は阪急電車今津線という片道15分のローカル線を舞台にした短編連作。

主人公はOLだったり女子高生だったり大学生だったりおばさんだったりとバリエーション豊富で8つの駅区間中、いやいや、それはないやろ〜とおもわずツッコんでしまうような、ベッタベタの恋愛モノとか、彼氏との別れるかどうかで悩んでいる女の子の心情とか、そんなちょっとしたドラマが楽しめる。

各短編は、基本的にどの話もこれといって特別おもしろいといったものはないのだが、各駅の登場人物が微妙にリンクしていたり、また主人公になったりと、前回の話の続きを他の短編の中で知ることができて、まったく飽きることなく読み進めることができた。

また、この付近にお住まいの方々はみんなそうだろうけど、自分の住んでいる土地やいつも通っている駅なんかが登場するとけっこうテンション上がります。阪急電車、久しぶりに乗ってみたいかも!でも基本的には移動はJR。ええ、ゴミゴミしてます。

2008年

03月25日

(火曜日)

扉は閉ざされたまま

扉は閉ざされたまま (祥伝社文庫 い 17-1)扉は閉ざされたまま (祥伝社文庫 い 17-1)
(2008/02/08)
石持 浅海

商品詳細を見る


同窓会中に事故死にみせかけて後輩を殺害した主人公。ある理由から現場に他の人間を近づけないように巧みな心理状況を作り上げるが、その状況に疑問を抱いたヒロインによって少しずつ切り崩されていくという展開。

死体を見つけて、誰がどうやって殺したのか?というような心理ものではなくて、部屋から出てこない友達に疑問も持ち出した他の友人たちを、いかに不自然ではない理由で部屋に近づけさせないかという新しいタイプのミステリー。

「このミステリーがすごい」2位というだけあって、設定は非常に面白かった。だけど、その他がなんかとても荒い印象。殺人に至る動機についても、んん?マジで?そんな理由ですか??と思ってしまうし、なんといっても登場人物に魅力がなさすぎる!それぞれに特徴がるにも関わらずなんかそれを全然いかしきれていないような感じ。会話もなんか妙に芝居的というか、リアリティにかける感じだった・・・そのへんがうまかったら1位も狙えたんではないかと思う惜しい作品。

HOME →次ページ